――最近のチャレンジでは、2023年2月に子どもに特化したおなかケアブランドの「aub for kids」を立ち上げられました。これはどんな想いローンチしよう!と踏み切ったのですか?
鈴木:幼少期の子どもたちにも「理想的な腸内環境を育んでほしい」という想いで立ち上げました。最近、社内で幼い子どもがいるメンバーが増えました。彼らに話を聞くと、入社したタイミングで腸の重要性を再認識して、自分たちの子どもの腸もケアしてあげたいという声がたくさんあって。 僕自身も、そして僕の子どもたちも幼少期から腸活を取り入れていたんです。
この先の未来を歩む子どもたちの健康はかけがえのないものですよね。そんな子どもたちの未来を見越した体調管理を当たり前にしたいんです。なので、aub for kidsは、これからは大人向けのサービスと並行して、小さい頃から腸内環境を整えることの大切さを伝えていくためのブランドです。
――なるほど、確かに社内の幼い子どもがいるメンバーにとってみたら、待望の子ども向けブランドローンチでした。ちなみに、啓太さんの幼少期はお母様とどんなお話をしていましたか?
鈴木:小学生の頃は、母親に「人間にとって腸が一番大事だよ」とか「毎日うんちの状態を見なさい」とひたすら言われて育ちました。僕の母親にどのくらい知識があったのかはわからないものの、小学校低学年の頃から便の状態を尋ねられることは多かった。
――「うんちを見なさい」とお母さんに言われて、素直に見ていましたか……?
鈴木:いや、もちろん戸惑いますよね(笑)子どもだし、なんで毎日うんち見ないといけないの!って思うことは多々ありました。でも、今考えれば、母親の言葉がきっかけで、腸内環境や栄養、食事を素直に気遣うようになりましたし、母親から受けた影響は大きかったですね。
母親がめちゃくちゃ真剣に伝えてくるほど、そして僕がいうことを聞いて実践すればするほど、体調はどんどん良くなるんですよ(笑)子供ながらにすごいなって思っていました。
今だけじゃない、未来を見据えた体調管理
ーー啓太さんのお母さんからの教えは、食事面でもいろいろあったと思うのですが、具体的にどんな食事を取っていましたか?
鈴木:当時から、発酵食品と食物繊維をけっこう摂っていたように思います。静岡出身なので名産品のみかんや、りんご、バナナのようなフルーツが毎朝の食卓に並びますし、ヨーグルトやサラダも好んでよく食べていました。あとは食物繊維とポリフェノールが含まれた緑茶を飲むことは多かったかな。
――子どもの頃はお菓子やジャンクフードも好きだと思うのですが、そういった食品も食べることはありましたか?
鈴木:家の隣が駄菓子屋さんだったので、お菓子はよく食べていましたよ。特に食生活が制限されていたわけではなかったので。でもあまりジャンクフードは食べていなかったような気がします。食卓に丼ぶりが1品だけ並ぶことはほとんどなくて、サラダのような副菜や漬物がたくさん出てきたことを覚えています。
ーーふと思ったのですが、なぜ啓太さんのお母さんはそこまで腸活に熱心だったんでしょう……。
鈴木:これは僕が感じていることなんですけど、母親は今の僕ではなく、将来を見越した体調管理をしてくれていたんだと思うんです。今の食事が、これから先何十年も続く子どもの未来の健康につながる、といいますか。私たちって小さい頃からやっていることを大人になってもやるじゃないですか。しかも僕はそれを今度は自分が親になってから子どもに対してやっている。習慣はもはや伝統ですね(笑)
ーーなるほど!よくわかります。私も母親から言われたことはちゃんと今でも守っている気がします!(歯の磨き方、お箸の持ち方・・・)
最高のパフォーマンスを発揮するために、もっとも効果的で不可欠な手段が、腸活だった
――とはいえ、腸活って言葉はここ数年で熱くなってきたじゃないですか。当時はどんな感覚で体調管理をしていたんですか?
鈴木:もちろん、その頃はまだ「腸活」という言葉はありませんでしたけど、体調に不安を覚えることが僕自身あって。
サッカー選手になりたいと決意した小学生の僕はとにかく線が細く、「こんな細い子が本当にサッカー選手なんてなれるの?」と言われるような感じ。なので母親の言うことは素直に聞き、信じて実践しました。もちろん、腸内環境の重要性も今ほどではないけど理解してましたね。
――なるほど。今は腸活に関する情報が前より増えて、理解している親御さんも増えました。なので、大人と子ども、家族一緒に腸活を取り入れてもらえると、いいですよね。
鈴木:確かにね。当時僕の周りに栄養や食事の気を遣っている子どもは正直少なかったですが、今では情報がたくさんありますもんね。
ただ、やっぱり親御さんは忙しいですし、毎日の食事を完璧にするのってなかなかハードじゃないですか。僕の母親は、食事で補えない分をサプリメントで代用させてくれていました。それこそ小学校5年生くらいから。母親から普通に栄養補助食品を渡されるのでそれを飲む、みたいな。
でも僕は小学5年生くらいからプロポリスなどが含まれたサプリメントを飲んでいたような記憶があります。あくまでもしっかりと食事を摂りつつ、たまに補助食品を摂取するような感じだったと思います。
ーーうまく普段の食事だけでなく栄養補助食品を活用するのもひとつの手ですね!
受け継がれる、子どもの未来を思う気持ち
――啓太さんは2児の父でもありますが、お子さんに対してどのような腸活をやっていますか?
鈴木:自分でも驚くくらい、母親と全く同じことをしています(笑)娘には「うんちは出てる?調子はどう?」と定期的に健康の状態を聞いています。あとは妻が買ってくるヨーグルトを家族みんなで食べたり、寝る前にaubのプロダクトを飲んだり。「腸活」は長く続けることが何よりも大切なので、日々の生活習慣の中に無理をすることなく取り入れるようにしています。
――なるほど、まさに腸活が受け継がれていっていますね。
鈴木:幼少期に理想的な腸内環境を育むことは、その後の子どもたちの人生にとっても大切なことですし、長い目で見ると腸内環境を整えることは、将来的に起こり得る身体に関するさまざまな悩みを軽減してくれるはず。これからもさまざまな方法で腸を整えることの大切さ訴えていきたいです。
■鈴木啓太プロフィール AuB株式会社 代表取締役
東海大学付属静岡翔洋高校卒業後の2000年に、J1リーグ・浦和レッドダイヤモンズに加入し、2015年シーズンでの引退まで在籍した。2002年にはアテネ五輪を目指すU-23日本代表に招集され、最終予選ではチームのキャプテンを務める。 2006年に日本代表に初選出されると、オシムジャパン(2006〜2007年)では選出メンバー唯一の全試合先発出場を果たす。2015年シーズンに現役を引退。現在は自身の経験から腸内細菌の可能性に着目し、AuB株式会社を設立。アスリートの腸内細菌の研究によって、さまざまな方に向けて良好なコンディションの維持や、パフォーマンスの向上を目的とするビジネスを展開している。