健康を考えるうえで欠かせない腸内環境。

腸内環境といっても、人それぞれ状態はことなります。

中でもアスリートは一般生活者と比べて腸内環境にさまざまな特徴があり、さらに競技によっても違いがあることが研究で分かりました。

恐らく、中には「アスリートと自分では違って当たり前」と考える方がいるはず。しかし実は、誰でもアスリートと同じように腸内環境を優れた状態へ整えることができます。そこで、今回はアスリートの腸内環境について、当社の研究結果を踏まえながら詳しくご紹介します。

▷AuB株式会社(https://aub.co.jp/

アスリートと一般の人との腸内環境の違いは?

アスリートに見る腸内環境の違いは?

一般生活者と比べて、アスリートの腸内環境には、以下のような特徴が挙げられます。

・アスリートの方が一般生活者より酪酸産生菌が多い 

・アスリートの方が一般生活者より菌の多様性が高い(種類が多い) 

・腸内細菌のバランスは競技によって異なる

腸内フローラには太りやすさの指標(F/B比率など)があります。

アスリートは一般的に体脂肪が少なく、肥満気味の人はあまりいません。そのため、腸内フローラのF/B比率が低いことや、酪酸などの短鎖脂肪酸を作る菌が多いという報告(論文)もあります。

ただし、これらの詳しいメカニズムは分かっていません。

多くのアスリートは高いパフォーマンスを維持するため、一般の人々より食生活に配慮している方が多いことも要因のひとつと考えられています。

(ちなみに、さまざまな疾病を持つ人ほど腸内細菌の多様性が低い傾向にあります)

種目別でのアスリートの腸内環境の特徴は?

次に、競技ごとにどのような腸内細菌叢の違いがあるのか見ていきます。

ここでは、腸内細菌のF/B比率(いわゆる太りやすさの指標)について見ていきます。

このF/B比率は「Firmicutes(フィルミクテス)門」「Bacteroidetes(バクテロイデス)門」という2つのカテゴリーの菌を、腸内にどれだけ保有しているかの割合のこと。高いほど太りやすく、低いほど太りにくいことを示しています。

太りやすさ

ラグビー選手の多くは体格が良く、体重もそれなりにある人が多いのでこのような結果になっていると予想されます。

なお、元サッカー日本代表である当社代表・鈴木啓太のF/B比率は非常に低く、現役時代に「食べないと痩せてしまう、太れなかった」という体験もあります。

なお、この太りやすさの指標が高いこと=太っているということではありません。

エネルギーを効率よく吸収できるのではという視点から、アスリートにとって「太りやすさ」の指標は高い方が良いのではという見解もあります。

アスリートの腸内環境の多様性が高く酪酸菌が多い理由

アスリートはコンディションのプロである

すべてのアスリートが、生まれつき一般生活者と異なる腸内フローラだったわけではありません。

彼らは日々の運動や食事など、生活習慣を徹底的に管理しているので、後天的に腸内フローラが変化しています。つまりアスリートに限らず、日々の食事管理が必然的に腸内フローラを改善させ、運動自体が腸内環境を整えることに繋がると言えるでしょう。

誰もが理想の腸内環境を得られる|アスリートにならう、生活習慣

誰もが理想の腸内環境を得られる|アスリートにならう、生活習慣

アスリートにならう、日々の意識や積み重ねによって、わたしたち一般生活者でも理想の腸内環境を目指すことはできます。具体的に以下2つの方法を取り組んでみましょう。

うんちの状態を毎日確認する

毎日、便の状態を確認しましょう。便の状態(固さ、色、臭い)や頻度によって、腸内環境の状態が分かります。そして、良い便が出たときは何を食べたか、どんな生活をしていたかを振り返ってみてください。

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プロバイオティクスとプレバイオティクスを意識する

腸内環境を整えるには、バランス調整菌を増やすことが大切です。そのため、バランス調整菌の含まれている「プロバイオティクス」と、バランス調整菌のエサとなる「プレバイオティクス」を意識した食事を心掛けましょう。

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身体を温める

身体を冷やさないようにしましょう。冷たいものの摂取を控えるほか、入浴や腹巻の着用、起床時や寝る前に白湯を飲むといったことも効果的です。また、食べ物ではネギや生姜、にんにく、トウガラシなどの摂取も良いでしょう。

このほか、以下のようなものも腸に良い影響をもたらしてくれます。実践できるものから、日常生活に取り入れてみてください。

・十分な睡眠

・腹式呼吸

・ヨガ、ストレッチ

・腹筋マッサージ(排便促進) 

・アロマ(リラックス) 

まとめ

アスリートは食事や運動習慣の積み重ねによって、自身の競技に適した腸内環境を作り上げていることがお分かりいただけたでしょう。しかし、それは特別なことではありません。誰しも同じように、良好な腸内環境を得ることはできます。

運動や食事内容の改善など、まずは出来ることから1つずつ積み重ねていきましょう。