「仕事で帰りが遅くなり、外食や飲み会が続いている」

「アルコールの飲み過ぎで体調が悪い」

「焼き鳥やラーメンなどの脂っこい食事ばかり摂っている」

このようなお悩みをかかえていませんか?

仕事が忙しくて帰りが遅くなると、外食や飲み会が多くなってしまいがちですよね。飲み会続きの毎日で「なんだか体調が悪い……」と感じる方も多いのではないでしょうか。実は、お酒の飲み過ぎや脂っこいものの食べ過ぎは腸内環境に悪い影響を与えることも。

しかし、飲み会続きの毎日でも、腸活に役立つ食事を摂って生活習慣を改善すれば、腸内環境が改善して体調も整うでしょう。

そこで今回は、アルコール摂取が続く時にこそ取り入れてほしい栄養素について、身近な食事内容とともに解説します。

お酒を飲むと栄養素のバランスが崩れる?

お酒を飲むと栄養素のバランスが崩れる?

お酒の飲み過ぎは、からだの栄養素バランスを乱しやすいことをご存知でしょうか。とくに、体内におけるエネルギー代謝に欠かせない栄養素である“ビタミンB1”は、アルコールを分解する過程で大量に消費されてしまいます。(*1、2)

お酒が与える腸活への影響

お酒が与える腸活への影響

アルコールを過剰に摂取すると、腸内フローラのバランスが崩れてしまいます。(*3)また、腸管バリア(腸管粘膜)も壊れるので、外敵からからだを守るための免疫力を低下させてしまいます。

それでは、飲み会続きでアルコールの摂取量が多い場合はどうしたらいいのでしょうか。

そのような場合は、日々の食事の工夫として、腸にいい働きをする微生物である「プロバイオティクス」や、腸内細菌のエサとなる「プレバイオティクス」が豊富な食事を取り入れてみましょう。

プロバイオティクスやプレバイオティクスは、キムチやヨーグルト、野菜や豆類などに豊富の含まれ、アルコールによる腸内フローラの乱れを予防すると考えられています。(*3)

お酒をたくさん飲んだ翌日におすすめの食事

飲み会でたくさんお酒を飲んでしまった翌日は、どのような食事を摂るとよいのでしょうか。ここでは、アルコール摂取が続く時にこそ取り入れたい栄養素や食事内容についてご紹介します。

消化のいい食事

消化のいい食事

お酒と一緒に食べる食べ物は高カロリー・高脂質なものが多いので、翌日の食事はなるべく消化にいいものを選びましょう。

脂質は消化に負担をかけてしまうので、おかゆや野菜など、なるべく脂質の低いものを選んで食べてください。

野菜の小鉢を追加

野菜の小鉢を追加

お酒のおつまみには塩分が高いものが多いので、塩分の排出を促すカリウムを意識して摂りましょう。ほうれん草のおひたし、納豆、カリフラワーなどを食べると、アルコール代謝で消費したビタミンB1も補給できておすすめです。

水分をしっかり摂る

水分をしっかり摂る

アルコールには利尿作用があるので脱水症状になりやすいです。飲み会の席ではもちろん、お酒を飲んだ翌日も、しっかりと水分を摂るようにしましょう。

プロバイオティクス、プレバイオティクスを意識

プロバイオティクス、プレバイオティクスを意識

腸内環境を整えるには、ぬか漬やキムチなどのプロバイオティクス(腸内環境にとっていい働きをする微生物)、海藻やきのこ類などのプレバイオティクス(腸内細菌のエサ)を意識した食事を摂ると、アルコールで乱れた腸を整えることができます。

まとめ | 飲み会続きでも腸活で健康に

まとめ | 飲み会続きでも腸活で健康に

飲み会が続いてしまうと、大量のアルコールを摂取し、食事も焼き鳥やラーメンといった油ものになりがちですよね。しかし、そのような生活が続くと体調不良を感じる方も多いのではないでしょうか。

そんなアルコールを飲む機会が続く時にこそ取り入れてほしい栄養素や食事内容についてご紹介しました。普段の食生活を見直し、どうしても外せない予定やアルコールを飲むタイミングが続く時には、腸活を意識した食事方法を実践してみてくださいね!

引用

*1:アルコールの吸収と分解、e-ヘルスネット(厚生労働省)

*2: 鈴木 貴浩(2018)アルコールを中心として, 栄養障害(ビタミン B1 欠乏症等アルコール関連)、日大医学雑誌、77(5)、309-312.

*3:Engen, P.A., Green, S.J., Voigt, R.M. et al. (2015) The Gastrointestinal Microbiome: Alcohol Effects on the Composition of Intestinal Microbiota. Alcohol Res., 37(2):223-36.