食物繊維の重要性は、すでに多くの人が認識している事実ですが、便通改善だけでなく生活の質を上げるということはご存じでしょうか。
日本で行われた研究で、60名の健康な人に対して3g/日または5g/日のグアーガム(食物繊維の一種)を8週間摂り続けてもらい、便通の状態や生活の質(QOL)に関するアンケートをとったところ、食物繊維を摂れば摂るほど便通改善だけでなくQOLも向上したことがわかりました(*1)。
また、筆者らによるとQOL向上の理由は、便通が改善したためと言われています。毎日うんちは出なくても大丈夫ではありますが、やはり3日、1週間、と便秘が続くとスッキリせずにもやもやしてしまいますよね。つまり食物繊維で便通を改善することで、うんちをお腹に溜め込まないことがストレスの解消につながり、被験者のQOLをあげることにつながったのです。
食物繊維は腸内細菌のエサとなるだけでなく、血糖値の上昇を穏やかにする、コレステロール値を改善するなどの効果もあります(*2)が、私たちのメンタルケアにもつながります。野菜や果物、海藻類など食物繊維を含むさまざまな種類の食材を取り入れて、QOLを上げていきませんか?