「毎晩寝る前の晩酌にはやっぱり唐揚げだよね」
「食事はほとんど外食で、ラーメンや焼肉などの脂っこいものが好き」
こんな方は多いのではないでしょうか。実は、脂質がたっぷり入った食事は、肝臓にかなりの負荷をかけています。
「肝臓を守るためにも、飲み会終わりのラーメンも諦めなければ…」と思う方に朗報です。
最近の研究によれば、腸内細菌の一種であるフィーカリ菌(Faecalibacterium prausnitzii)が肝臓を守ってくれる可能性があるかもしれません。
フィンランドのトゥルク大学が行ったマウスを対象にした研究によると、脂質の高い食事(高脂肪食)で飼育されたマウスでも、フィーカリ菌を摂取することによって肝臓の脂肪量が低下し、肝臓へのダメージも抑えられたことが明らかになりました。
つまり、フィーカリ菌はマウスの肝臓を健康にしたという結果になったのです。他にも、腸内フローラの多様性アップや、インスリン(血糖値を上げる働きをもつホルモン)の感受性も改善したそう。
普段から外食や飲み会が多い方、脂っこい食事をしている方は肝臓に脂肪がたまりやすく、脂肪肝といった病気につながる可能性があります。そんな時こそぜひ、「フィーカリ菌」を意識しましょう。
フィーカリ菌をお腹の中で増やすためには、食物繊維が豊富な野菜や果物、ヨーグルトといった発酵食品を摂ることがおすすめです。
ただし、フィーカリ菌で肝臓を守ることができるからといって、飲み会や外食ばかりにするのはほどほどにしましょうね。
Reference : Munukka, E., Rintala, A., Toivonen, R., et al. (2017) Faecalibacterium prausnitzii treatment improves hepatic health and reduces adipose tissue inflammation in high-fat fed mice. ISME J., 11(7), 1667-1679.