プロテインには大きく分けて、「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」という3つの種類があります。
初めてプロテインを使用する場合は、何が違うのか分からず、プロテイン選びに悩んでしまうかもしれません。自分の目的に合ったプロテインが何なのか知るためにも、ここで3種類すべての特徴や効果などを詳しく解説します。
プロテインとは?
一般的にプロテインとは、タンパク質を主成分とするサプリメントを示します。
筋力トレーニングや各種スポーツ競技に取り組む方なら馴染みのあるものですが、それ以外で摂取する機会はあまりないかもしれません。しかし、タンパク質の摂取はすべての人々にとって欠かせないものであり、不足すれば体調不良に繋がることも。そのため、運動しているか否かに関わらず、プロテインの摂取はあらゆる方におすすめです。
プロテインと言えば、恐らく「美味しくない」「飲みにくい」というイメージをお持ちの方が多いでしょう。しかし、最近はチョコレートやフルーツなど飲みやすい味のもの、あるいは顆粒ではなくプロテインバーのように固形物として食べられるものなど、摂取しやすい商品が増えてきました。例えばコンビニエンスストアでも、プロテインバーやプロテインドリンクが見つかるはずです。一般にも摂取する方が増えており、プロテインは誰にとっても身近なものになってきています。
ホエイ、カゼイン、ソイの特徴について
①ホエイプロテインの特徴
ホエイプロテインは、牛乳に含まれる「乳タンパク質」の一種。摂取後の吸収が早く、筋タンパク質を合成するのに必要なアミノ酸が豊富に含まれています。国内でプロテインと言えば、もっとも代表的なものがホエイプロテインと言えるでしょう。特に日常からトレーニングに取り組んでおり、力強い身体を手に入れたい、競技力の向上を目指したいという方におすすめ。トップアスリートの中にも、ホエイプロテインを摂取しているケースは多く見られます。
なお、プロテインはさらに製法によって、「WPC(Whey Protein Concentrate)」と「WPI(Whey Protein Isolate)」に分かれます。このうち、国内で販売されているホエイプロテインの多くはWPC製法。乳清をろ過して水分を抜く製法で、乳糖や乳脂などが含まれます。一方でWPIは、ここからさらに乳糖や乳脂などを取り除いており、タンパク質の含有量が高い点が特徴です。
②カゼインプロテインの特徴
ホエイと同様、カゼインも牛乳に含まれる「乳タンパク質」の一種です。ただしホエイに比べると、吸収が遅くてアミノ酸の含有量は多くありません。ゆっくり長時間をかけて吸収されることから、運動後などではなく就寝前の摂取がおすすめ。あるいは長時間にわたる運動中にも、持続的にアミノ酸を供給してくれるので有効でしょう。ダイエットのためにプロテインを検討されている場合も、満腹感が長く保てるため適しています。
③ソイプロテインの特徴
ホエイやカゼインと異なり、原材料を牛乳ではなく大豆とする植物性のプロテイン。脂質が少なく、グルタミンなどのアミノ酸が豊富に含まれています。脂肪が少ない点は、ダイエットなど減量中のタンパク質補給にも適したポイントです。カゼインと同様、吸収がゆっくり行われることも一つの特徴です。また、大豆には皮膚トラブルや血流の改善効果が望まれるイソフラボンなど、他のプロテインにはない栄養素も含まれます。美容健康にも気を配りたい、あるいは健康の維持・促進を目的としている方に適したプロテインと言えるでしょう。
なお、後述しますが、プロテインを飲んだ際にお腹を下してしまうという方が少なくありません。こうした方は、プロテインをソイに変えることで解決できるかもしれません。お腹が下る原因としてプロテインに含まれる乳糖が考えられますが、ソイプロテインにはこれが含まれていないためです。
まとめ
このように、プロテインと言っても原材料等により、その特徴や適した利用シーンなどが異なります。目的や体質などに応じて、自分自身に合ったプロテインを選びましょう。特に乳糖不耐症の方は、プロテインに含まれている乳糖の影響で摂取後にお腹を下すといった可能性があります。中でも、WPC製法のものは合わないことがある点も注意しておいてください。乳糖不耐症の方は、WPC製法ではなくWPI製法のプロテインを試してみるのも良いでしょう。
参考▼