あなたは、ご飯をしっかり噛んで食べていますか???

時間がない、やりたいことがたくさんある、だからご飯を食べながらスマホやパソコンをついつい触ってしまう…という方は要注意。「ながら食べ」は噛む回数を減らす原因に繋がります。

さらに最近の食生活は昔とだいぶ変化しているのも、噛む回数が減ってしまう原因のひとつ。

玄米や雑穀ご飯、蓮根・にんじんなどの根菜類を使った煮物など、日本の古くから愛される和食は噛みごたえがあり、咀嚼回数も多くなります。

一方で、最近の食生活ではパンやハンバーグ、パスタなど、やわらかい食べものが増えており、咀嚼回数が減ってしまいがち。

ですが、実は「たくさん噛むこと」と腸内環境の状態が関係する可能性があります。

2022年に行われた研究では、通常のエサを食べたマウスと、同じエサを粉末状にしてあまり噛まずに食べれるようにしたマウスを比較すると、粉末のエサを食べたマウスには便秘、短鎖脂肪酸の量が減るという特徴が現れ、中には大腸炎になるマウスもいたそう。

さらには、粉末状のエサを食べたマウスに噛む運動を毎日2時間させると、便秘が改善したのです。

難しいことをしなくても、よく噛んで食べる習慣をつけることが、腸内環境の改善につながります。「ながら食べ」を控えて、根菜類などの歯ごたえのある食べ物を選べば、必然的に咀嚼回数も増えるはず。

早速今日の食事から、自分の「噛む回数」を意識してみませんか?

Reference : Yaoita, F., Watanabe, K., Kimura, I. et al. (2022) Impact of habitual chewing on gut motility via microbiota transition. Sci. Rep., 12(1), 13819.