「花粉が飛ぶ季節になると、鼻炎でティッシュが手放せない」
「仕事に集中できなくてもどかしい」
「鼻炎の薬は眠くなるのでなるべく飲みたくない」
このようなお悩みをかかえていませんか?
花粉症は、からだの免疫機能が花粉(異物)に対して過剰反応することで起こる病気です。花粉症によって仕事や日常生活に支障がでると、とてもつらいですよね。一生付き合っていかなくてはいけないのかと思うと、気分もゆううつです。
実は、腸内には免疫細胞の7割が存在しています!
そして、腸を整えることで、鼻炎や花粉症などの症状の緩和を助ける可能性がわかってきました。
そこで今回は、腸活と花粉症の関係についてお話いたします。
▼動画でも解説中! ぜひ観てみてください*
腸活が花粉症・アレルギーに良い理由は「免疫」にあり!
「腸」は、私たちが食べた物から栄養素の消化・吸収をしている重要な器官です。それに加えて腸には、食事のたびに外からやってくる菌やウイルスなどの病原体からからだを守る「免疫機能」があります。
からだの最大の免疫器官である腸において腸内細菌のバランスが崩れると、当然「花粉」といった異物に対する免疫機能も落ちてしまいます。
つまり、アレルギーに対抗するためには、腸活をして免疫機能を高めることが重要なのです。
ビフィズス菌を摂取すると花粉症が改善する?
ビフィズス菌には、花粉症の緩和効果の可能性があるかもしれません。
花粉症に悩む40名を対象にした実験をご紹介します▼
ビフィズス菌(ビフィズス菌BB536株)入りのヨーグルトを1日200g、14週間摂取したグループでは、非配合のヨーグルトを摂取したグループよりも、くしゃみや鼻汁、鼻づまり、目や喉の自覚症状といった花粉症の症状が減ることがわかりました。
これは、ビフィズス菌によって免疫機能が調整され、花粉症に敏感に反応する抗体が作られなくなって症状が軽減したものと考えられます。(*1)
つまり、ヨーグルトなどのビフィズス菌を含む食品には花粉症の改善が期待できるということです。
腸内環境の悪化により花粉症の患者が年々増加?
全国の耳鼻咽喉科医とその家族を対象とした鼻アレルギーの調査によると、花粉症の有病率は1998年が19.6%、2008年が29.8%、2019年には42.5%で10年ごとにほぼ10%増加しています。(*2)
花粉症患者が増加している理由には、近年の人々のライフスタイルの変化による外食の増加などが考えられます。高脂質な食事は腸内環境を悪化させる可能性もあり、こういった生活習慣の変化がアレルギー反応を悪化させるのかもしれません。
どうしても忙しくて外食しがちな方は、なるべく脂肪やカロリーを控えた食事を選んで花粉症に負けないからだづくりをしていきましょう。
花粉症・アレルギーに負けないための腸活
花粉症に負けないからだをつくるためには、腸内環境を整える「腸活」が重要です。なかでも腸活に効果的な食事や運動についてご紹介します。
食事面での花粉症対策
腸内環境を整えるためには、「プロバイオティクス」や「プレバイオティクス」と呼ばれる食材を取り入れましょう。
「プロバイオティクス」とは腸に良い働きをする微生物を含む食材で、ビフィズス菌が入ったヨーグルトや納豆などが挙げられます。一方「プレバイオティクス」とは、腸内細菌を育てる食材であり、ハチミツといったオリゴ糖が挙げられます。
腸活におすすめの食材は下記の記事にまとめているので、からだの内側からの花粉症改善に興味のある方はぜひ参考にしてください。
参考:腸内細菌の多様性は日々の食事から!おすすめの最強食材を解説します
運動面での花粉症対策
「花粉症と運動って関係あるの?」と思う方もいるかもしれませんが、血流が良くなることで体温が上がり、免疫力が高まるのです。
花粉がまっていて外での運動がつらいと感じる方は、家の中でヨガやストレッチなど血流をよくする運動をしましょう!
腸活におすすめの運動は下記の記事にまとめているので、具体的な運動方法を知りたい方はぜひ参考にしてください。
まとめ|腸活で、からだの内側からの花粉症対策を!
花粉症やアレルギー性の鼻炎に長年悩んでいる方は、毎年花粉の季節になるとゆううつですよね。薬を飲んで解決することはできるけど、仕事中の眠気で困っていませんか?
腸内環境を整えれば、花粉症の根本からの改善をサポートしてくれるでしょう。
花粉症対策には、ビフィズス菌やオリゴ糖を含む食材を普段の食事に取り入れたり、おうち時間に軽いストレッチを習慣化したりすることがおすすめです。免疫機能を担う腸をケアし、からだの内側から花粉症対策しましょう!
【引用】
*1:辨野 義己(2010)補完・代替医療 プロバイオティクス、兼文堂
*2:花粉症環境保健マニュアル2022