隣の席の同僚との会話、家族との朝の時間、友人と過ごす週末…誰かと過ごす時間や空間は、あなたの心の健康にとって大切なものですが、実は、体の内側、特に腸内環境を改善する上で欠かせないものかもしれません。

イギリスとアメリカの大学が行った、アカゲザル(Macaca mulatta)の集団を対象にした共同研究によると、社交性が高いサルほど腸内環境がよく、病気になりにくいことがわかりました。実は、社会性の高いサルの方が、社会性が低いサルよりも「フィーカリ菌(Faecalibacterium)」といった健康に有益な腸内細菌が多いことがわかったのです。

社交性が高いほど腸内環境がよく、病気になりにくいなんて興味深いですよね。健康のためにも、腸内環境を整えることは大事だとわかっていても、何から始めたらいいの?という方はぜひ、誰かと会話をしてみましょう。例えば、働く人であれば、社内外関係なく多くの人とオフラインで一緒に過ごす時間を増やすことも、腸活といえるかもしれません。

フィーカリ菌といえば、肝臓の働きをサポートしてくれることもわかっているので、体の健康に欠かせない腸内細菌のひとつなようです。

▶︎ 肝臓を守る腸内細菌がどうやらいるらしい【研究結果より】

Reference : Johnson, K.V., Watson, K.K., Dunbar, R.I.M. et al. (2022) Sociability in a non-captive macaque population is associated with beneficial gut bacteria. Front. Microbiol., 13, 1032495.