ある日、goodcho編集部にこんな質問が寄せられてきました。

「サッカー選手の腸内環境ってどうなっているの?」

goodchoの運営元であるAuB株式会社は、アスリートの腸内細菌研究に強みを持ち、データ保有数は世界レベルです。このデータをもとに、正しい情報の発信や機能性・品質を科学的に追求した商品・サービスを開発しています。

今回は、長年アスリートの腸内細菌の研究を行ってきた弊社研究統括の冨士川に、「サッカー選手の腸内環境」について話を聞きました。

サッカー選手に多いのは最近話題の「ヤセ菌」!?


Skinny.

冨士川さんは数々のアスリートの腸内環境をみてきたと思いますが、その中でサッカー選手ならではの特徴ってあったりするのでしょうか?

これまで主にサッカー・野球・陸上・ラグビーの選手たちの腸内細菌の特徴を調べる機会が多くありましたが、サッカー選手に限って言えば「ヤセ菌」の一種が多いという特徴がありました。

…ヤセ菌?

ヤセ菌というのは、日和見菌の中に存在するバクテロイデーテス門と呼ばれるグループの菌を指します。善玉菌の味方になりやすいとも言われているんです。

ちょっとカタカナが多くてよくわからないのですが…

簡単に言えば、痩せている人に多かったという報告があった菌です。

参照:https://www.asahi.com/relife/article/14840736

え!めちゃめちゃいいじゃないですか!

また、これはサッカー選手に限った話ではありませんが、他の競技と同じくサッカー選手は基本的に便通が良いですね。毎朝決まった時間帯に排便される方が多いです。

ちなみに、どうしてサッカー選手はヤセ菌が多いのでしょう?

結論から言うと、まだ分かっていません。

え?そうなんですか?

はい。動物実験でこの菌を摂取させると肥満や糖尿病の予防につながるという報告もあるのですが、なぜサッカー選手にこの菌が多いのかは分かっていないんです。

ただ、肥満や糖尿病に対して有用とされているブラウティア菌は酪酸を作る菌の一種ですので、筋肉形成や持久力に有効に働いてくれていると思われます。サッカー選手の食事や運動の内容がブラウティアが増えやすい特徴があるのかもしれません。

大切なのは「食事のバランス!?」食材の種類が多様性のポイント


Diverse ingredients

ちなみに、サッカー選手の中でも特に腸内環境が整っていた選手は、どんな特徴がありますか?

特に腸内環境が良かった選手は、食事のバランスが素晴らしかったです。

食事のバランス?

基本的に麺類や丼ものは食べず、サラダや煮物やおひたしなど、とにかく副菜の品数が多かったです。理想的な腸活の基本である「月30種類以上の食品から多様な菌を摂る」「月100種類以上の食材から多様な菌のエサをとる」が自然とできている選手ということですね。

1種類を多く食べるのではなく、たくさんの種類の食材を食べるのが大事ということか…

そうです。副菜だけでなく、ヨーグルトなどの乳製品、フルーツなどもよく食べられていました。

なるほど。でも自分には難しいな…

あきらめないで!サッカー選手に近づくための誰でも真似できるおすすめ腸ケア


急に落ち込んでどうしたんですか?

サッカー選手の特徴はよく理解できたのですが、「まあでも、サッカー選手だから出来るんでしょ…私はサッカー選手じゃないから真似できないよ」って正直思ってしまいました。

そんなことないですよ。

え?誰でも真似できる腸活ってあるんですか?

例えば、サッカー選手ほど強度の高い運動じゃなくても、運動習慣がある人の方が腸内環境が良いという傾向があります。なので、まずは週に1回でも良いので体を動かす日を作ってください。

週に1回ならなんとか…。
でも、例えば何をすればいいですか?ランニングとかでいいんですかね?

サッカー選手を真似るという意味では、腹筋を鍛えたり、お腹にひねりを加えるようなストレッチが良いかもしれません。

どうしてですか?

サッカー選手は足をよく動かすので腹筋が発達しています。便通を良くするためにはお腹周りの筋肉があった方が良いと言われているので、サッカー選手は競技の特性上お腹に良い運動をしているのかもしれません。

なるほど。腹筋だったら家でもできますね。

運動以外では、湯船に浸かるのもおすすめです。

温活ってやつですか?

まさに。サッカー選手はリカバリーのためにお風呂に入ってよく休息するという選手も多いです。体を温めることも腸内細菌にとっては良いことなので、シャワーではなくお風呂に浸かってお腹をよく温めましょう。