・2023年8月10日(木)開催
・タイトル:「日本で一番友達が多いスーパーイノベーターは、なぜ常にごきげんなのか」ドコモアカデミー学長 沼田尚志に学ぶ”人生の熱狂の作り方”
・登壇:沼田尚志(株式会社 NTTドコモ スーパーイノベーター人事)
・モデレータ:鈴木啓太(AuB株式会社 代表取締役)
goodcho live now!では、ご活躍されているビジネスパーソンをゲストにお招きし、日々のコンディション管理やメンタルヘルスについてお話しています。
今回は、株式会社NTTドコモ スーパーイノベーター人事の沼田尚志さんをゲストにお迎えしました。その様子を一部抜粋してお届けいたします。(当日の様子は参加者限定で全ての様子をアーカイブ配信しております。)
沼田さんが目指す”スーパーイノベーター”とは?|スーパーイノベーターの熱狂の根源
沼田さん、よろしくお願いします!
今日は沼田さんに、人生の熱狂の作り方についてたくさん学ばせていただけたらと思います。
よろしくお願いします!
goodcho live now!は「ごきげん」というワードが1つのキーワードになるのですが、沼田さんっていつもごきげんですよね!
そう思っていただいているなら嬉しいです(笑)
実際自分でも9割ぐらいはごきげんだと思います。
ただ、ストレスが溜まっていると上手くコミュニケーションとることが出来なかったり、ついごきげんじゃない行動をとってしまう時もやっぱりありますよ…
意外!沼田さんでもそういう時もあるんですね。
ごきげんの化け物のイメージがあったので、人間らしい一面も垣間見えて嬉しいです(笑)
私たちの出会いもそうですが、沼田さんは本当に数多くの他業種/異業種の方と交流していますよね。
そうですね。日本で一番飲み会をしていたと自負しています(笑)
最近は健康的な面も考え、少し控えていますが…
たくさんの人と出会うことで、メリットもたくさんありそうですね。
もちろんビジネスメリット/パートナーシップも多少ありますが、純粋に自分の知的好奇心がくすぐられ、人生に良い影響を与えてくれると思っているんです。
それこそ啓太さんとの出会いも、サッカーのことや腸活のことなど、私の人生には縁遠かったものをたくさん知ることができた。たくさんの人と出会うことは私の中で大きな図書館にいる感覚です。自分では気づけない所に興味関心が散りばめられているんですよ。
この言語化を聞けただけでも、今日はお腹いっぱいです(笑)
ちなみにスーパーイノベーターって視聴者に向けてお伝えするとどのような役職なんですか?
ドラゴンボールに例えると、スーパーサイヤ人みたいなものです(笑)
10~15年前ぐらいからイノベーションという言葉が使われるようになり始め、日本でもたくさんのイノベーションが起こり、イノベーションを起こす人イノベーターがたくさん出てきたんです。啓太さんと私のコラボも一種のイノベーションかと思います!
ただ、私は当時実績もなかった。でも、”一発やってやりたかった、大物食いしたかった”その一心でただのイノベーターではなく、スーパーイノベーターと名乗り始めました。
スーパーイノベーターと言ってしまったら、イノベーター界の中でもスーパーな存在でなければならないので、ある種の沼田さんの覚悟だったわけですね?
おっしゃる通りです。
なので、スーパーイノベーターの名に違わぬ存在になろうという一心で、年間300回は飲み会を行い、色々なご縁を作るなどをしていました。
10年間ぐらいやったので、3000回ぐらいは飲み会したと思います(笑)
最近は、スーパーイノベーターっぽくなってきたと感じてきました!
めちゃめちゃ面白い!
僕もサッカー選手時代に「言ってしまったら、後はやるしかない」というマインドで過ごしていました。
そんな経験を経て、今はドコモアカデミーの学長をやられていますが、簡単に経歴をお伝えしていただいても良いですか?
東京生まれ東京育ち、啓太さんほどではないですが、スポーツ万能でみんな人気者だった感じです。ただ、15歳のときに野球の練習中に突然倒れ、3年間植物状態になるという出来事がありました。原因は脳梗塞という、脳の血管に血が詰まってしまうもので、3年間植物状態だと基本は元に戻らないらしいのですが、私はたまたま息を吹き返し、徐々に生活に戻れるようになっていきました。
そんなことがあったんですね…
そうなんです。
そこから通信高校に通いだしたのですが、尊敬する担任の先生に「君はもっと諦めたほうが良い」と言われたんですよね。
この言葉がとてもショックで、「これから開催される運動会で走り回りたかった」「また野球もしたかった」とかなり落ち込みました。ただその先生は古文の先生だったのですが、先生が言う「諦める」は現代の意味とは違い、物事を明るいところの下において、出来ることか出来ないことが瞬時に判断することを “明らむ”というようで「君はもっと判断力を早くしなさい、できるかできないか瞬時に考えろ」って言われたんです。
そこからいっぱい諦め、自分にできることをやるようにしました。
とてもいい言葉ですね…!
そこから社会人はどのように進んだんですか?
最初は学校の先生になりたかったのですが、そこも色々と理由があり諦め、一般企業に進むことになりました。たくさん内定はいただけた中で、 家族会議で満場一致でNTTに決まりました。
東日本に住んでいたんので、NTT東日本でファーストキャリアは始まり、営業やSEなんかをやりました。全然イノベーターではないですね(笑)
ただ、普通のビジネスパーソンをしている中で、10年後20年後の先輩たちが折り合いをつけながら仕事をしているの見ていて、もっとできることはあるんじゃないか?と感じていました。その中でベンチャー企業のイベント等に参加しているとイノベーションが次はくる!と思い、スーパーイノベーターって名乗り始めました(笑)
そこからスーパーイノベーター飲み会に来てください!って声掛けを始めました。
なんとなく過去の原体験に、沼田さんが熱狂を生み出すヒントがありそうだと思いました。
そして、現在のドコモアカデミーではどのようなことをされているのですか?
弊社に限らずですが、日本全体にイノベーションがすごい少なく、予定調和が多いと思うんです。
逆説的ですけど、もっと人生って波瀾万丈でいろんなことがあって、めちゃくちゃ笑ってめちゃくちゃ泣いてみたいな、皆さんがそういう人生を歩めると思うんです。ただ、社会にいると毎日がルーティンワークで、感受性が少ない感じがしてもったいないなと。
だから自分が、そんなみんなをスーパー イノベーターにしてみせると言って3、4年前ドコモアカデミーをスタートしました。
具体的には各界の有名な方をお招きし、ライブ配信でお話しをしていただき、戦う心とか、エンパワーメントみたいなことをする所ですね。
ドコモのような大企業でそういった新しいことをするのは、ハードルが高かったのではないですか?
もちろんハードルはありました。ただ、用意されている低いハードルを超えても面白くないんですよね。
絶対無理だって言われてることを挑戦することが面白いんです。私は今日本で一番難しいのは、大企業を変革することだと思っているので、難しいから挑戦しているという感覚でした。
さすが…!
最初は何名の受講だったんですか?
最初は60名です。
現在は、第4期で500人、来年は1000人にする予定です。
NTTグループ全体で33万人いるのですが、私が50歳までに全員が一度は受講することを目標にしています。
いい意味で、本当に頭おかしくて最高ですね(笑)
講師陣も多種多様な方がいて面白いですよね!
まだ、調整中ですが、今回は啓太さんクラスの化け物が20人ぐらい集まる予定となっています(笑)
沼田さんとは永遠に話し続けてしまうので、そろそろテーマに入っていきます(笑)
今回は3つのテーマがありますが、まず1つ目の「スーパーイノベーター 沼田尚志を構成する要素とは」ごきげんな自分でいるために欠かせない生活習慣やメンタルモデルについてお伺いできればと思います!
沼田さんがごきげんでいるために欠かせない生活習慣、気持ちの持ち方などはあったりしますか?
私の場合、根底にある気持ちは “諦める” ですので、無駄なことは一瞬で判別することができるんですよね。
なので、エネルギー使うかを一瞬で判断することができるので、自分がやらないと決めたことはやらないことで、ごきげんなマインドを保つことに繋がっていると思います。
なるほど!それは重要そうですね!
次に、沼田さんがどのような価値観で構成されているのかについて知りたいです。
私は文系の人間なのですが、死生観が独特だと思います。
よく、亡くなった時に後悔しないように生きるみたいな考え方あると思うのですが、亡くなってしまう時は絶対後悔があると思うんですよね。
私の場合はやりたいこと多すぎるかつ、そのやりたいことが難易度高いものばかりなので、人生何周もしたいと思ってます(笑)
なので、この命はこの人生の間は、これをやろうと決めて生きてます。
死生観は私考えることもありますね。
死生観を持つことで、これをやろう、これはやらないでおこうと、やるべきことが定まってきますよね。
それがいわゆる、今を生きるということだと思っています!
そんな中で、沼田さんが9割ごきげんではいるけれども、1割は悩んだり苦しんだり辛かったりあるかと思いますが、その部分とはどう向き合っていますか?
基本的にはなんとかなってしまうと考えています(笑)
ありがたいことに、手助け、 助け舟を出してくれる人が周りにいるので、とにかくその人をめちゃくちゃリスペクトをして、感謝を伝えるようにしています。
なので、ストレスを感じる時もあるかもしれないですが、それは助けてくる方に感謝、リスペクトをする時間なんだと捉えていますね!
これは名言ですね!
ごきげんじゃない時は誰かをリスペクトする時間!
ごきげんでいるためには生活習慣、メンタル的な部分ももちろん重要ですが、周りに手助けをしてくれる人がいることがとても大事ということなんですね。
私は調子に乗りやすいので、ごきげんじゃない時はリスペクトをし、自分を見つめ直すきっかけになるので、非常にありがたい機会となっています。
素晴らしいですね!
さすがスーパーイノベーター!
それでは、次のテーマに移りましょう!
「多様の社会/組織の中で、自分が心地よい考え方や、自分を高めてくれる方法を取捨選択するために」正解を自ら作り出すために必要な技術とはということで、こちらはいかがでしょうか?
人から応援される能力ですかね…!
自分で言うことじゃないのですが、すごい人から可愛がられるんですよ(笑)
人は1人では生きられないので、周りと助け合って生きるために、応援されるスキルは非常に重要だと思っています。
確かに、僕も沼田さんのことはとても応援したくなります!
それはこちらも一緒で、啓太さんも応援したくなりますよ(笑)
ありがとうございます(笑)
応援したくなる人の輪が広がると、世の中変わりそうですよね。
その通りだと思います。
尊敬する人から聞いた言葉なのですが、プレゼンテーションとか人と話してる時に一番最後に必ず 「応援してください」と伝えるんです。
これ応援してくださいって言うと、応援されるんですよね!
今日は本当に名言ばかりですね(笑)
YouTuberの方が最後に「チャンネル登録お願いします」と言っていますが、あれ言われるとチャンネル登録しなきゃなって思うらしいんです。
なるほど、納得感ある。
沼田さんはやっぱりすごいですね。ハッとされることばかりです。
応援してくださいって、実際大人になってからいうのって恥ずかしくなったりするじゃないですか。私のことをわかっている人が事業について、私が良いと思うことに対して理解してくれれば良いと思いがちですが、助けて欲しい、応援してほしいを素直にお伝えできるのは人間ぽくって良いですね。
みんなが応援する/される社会になると良いですよね。
最近呼んだ本で印象的だった言葉が、Aさんの能力には上限があるが、Aさんのネットワーク、周りにいる人の力はほぼ上限がない、能力+周りの人の能力を一緒に使えるよう になると上限がないから、めちゃくちゃ大きいことができると。
応援して、応援されて能力の上限値をどんどん伸ばしていきたいですね。
応援される人、応援される企業になっていくことが非常に大事ですね!
それでは、最後のトークテーマとなります。
「感情を揺さぶり、人生の熱狂を作る」自分自身を”受動から能動へ”と変えるために必要なことということなのですが、沼田さんが受け身だったこととかってあるんですか?
もちろんいっぱいありますよ!
また、このテーマを見た時に、私は自分の能力、ネットワークはやっぱり足りないなと感じました。私と出会えていればその人の人生が変わっているはずなので、世の中の人が私と出会えていればよいのになと。私は内発的動機で「よしやるぞ!」と行動を起こす人は少ないと思っていて、多くの人のきっかけは“人”だと思うんですよね。
自分を引き上げるのは自分じゃないんです。
なので、たくさんの人と会うのは重要だと思っています。
ビジネスの話し、また決まった話しだけではなく人間性にも興味を持って話す、そうやって色々とやっていると、引き上げくれる人が出てくるんですよね。
なるほど!面白いですね。
ビジネスシーンで人が変わる方法は3つしかないと言われていて、「引っ越すこと」「会社変えること」「友達を変えること」。これしかない。
逆に一番意味ないのは「決意を新たにすること」のようです。だから自分で変わろうなんて思わなくていいなって思います。私が変えて見せますから!
結論、みんな沼田さんに会いにいきましょう!
ってことですね(笑)
ぜひ、Twitter、Facebookなどに絡みに来てください!
編集後記
沼田さんの挑戦をする姿勢、またそれを実現するための周囲を巻き込む力、ウェビナーを聞いていた皆さんもポジティブなマインドになったのではないでしょうか?
特に「ごきげんじゃない時間は感謝/リスペクトをする時間」という言葉を聞いて、ごきげんじゃない時間に関してもポジティブに、有意義な時間に変えており、沼田さんの周りに人が多く集まる理由を感じとることができました。
沼田さんも、能動的な行動の動機は人からという話しがありましたが、今回沼田さんのマインドに触れてモチベーションがあがった方は、ぜひ実践してみてください!