「子どもの便やガスのにおいが気になる」
「便秘対策で何をしたらいいのかわからない」
「子どもの便秘対策のおすすめの食事を知りたい」
このようなお悩みをかかえていませんか?実は、小さいうちから便秘に悩んでいる子どもは多くいるのです。
「小学生の排便と生活習慣に関する調査」によれば、小学生の6人に1人が便秘状態、また3人に1人が便秘状態・便秘予備軍だといわれています。(*1)
便秘を長期間放置すると、快適に便が出るようになるまでに時間がかかってしまいます。そのため、子どものうちから便秘対策をすることが大切です。
そこで、子どもの便秘の原因について詳しく知りたい方へ向けて、親子で取り組める腸活についてお話いたします。
子どもに多い便秘の原因
子どもの便秘の主な原因は、うんちを我慢することです。(*2)
例えば、幼児期に無理なトイレットトレーニングをすると、トイレですることがイヤでうんちを我慢してしまう場合があります。また、失敗して怒ると、怒られないために排便を我慢することもあります。
また、入園・入学前後の環境変化も便秘の原因のひとつです。
「就学後は朝忙しくて排便の時間が作れない」
「学校での排便に抵抗がある」
といった理由から、トイレでうんちを我慢する子どもが増える傾向にあります。
子どもが便秘にならないために親子で腸活!
子どもの便秘解消には、大人の助けが必要です。以下では、トイレでうんちをしやすい環境へと整えるコツや、、生活習慣の工夫など、親子で一緒に取り組める「腸活」について紹介します。
うんちを親子で観察してみる
子どもの便秘対策の一歩目としておすすめなのは、まず「うんちの状態」を把握することです。
今のうんちの状態や、1日に何度トイレに行くのかなどの現状を把握してあげましょう。カレンダーなどを使って、便の状態を記録することもおすすめです。
理想的な便の形やにおい、かたさは以下の通りです。
ブリストルスケール(*3)
- 便の形(ブリストルスケール):バナナ状の便
- におい:においの少ない便
- かたさ(スッキリ感):残便感や、腹痛を伴わない
1日1回以上、同じタイミングでするりとうんちが出る状態がベストです。
参考:うんちを見て自分の腸と体の状態をチェック!理想のうんちの状態は?
生活習慣を整える
便秘解消のためには、早寝早起きなど、規則正しい生活を送ることが大切です。(*2)
毎日の食事時間はなるべく同じ時間とし、寝る直前の食事はできるだけ避けましょう。夜遅い時間にご飯を食べると、きちんと消化できずに便秘の原因となってしまうためです。
また、毎日ゆとりがあって排便しやすい時間帯に、トイレにすわる習慣をつけることも大切です。(*4)
その際、無理強いしたり、長い時間かけたりすることは避けましょう。余計に便がでにくくなる可能性があります。トイレットトレーニングでは、上手くうんちができたらほめることも大切ですよ。
また、適度にからだを動かすこともおすすめです。腸の動きが活性化し、便秘解消につながります。
子どもの腸活におすすめな食事
子どもの腸活には、食物繊維をしっかり摂ることをおすすめします。
特に、野菜や果物、海藻類に多く含まれる「水溶性食物繊維」をしっかり摂ることを意識しましょう。水溶性食物繊維は腸内細菌のエサとなり、うんちの水分量を高めることでスルッと排便しやすくなることで便秘解消を助けます。
また、普段からお菓子やジュースといった嗜好飲料を摂りすぎている場合は、栄養素のバランスが偏ってしまうことや、食事の量自体が減ってしまう可能性があるので注意しましょう。食事の量が減ると、うんちのかさも減るので排出されにくくなってしまいます。
腸活におすすめのおやつは、ココアやヨーグルト、果物(砂糖不使用のドライフルーツ)、干し芋など。クッキーやケーキはたまのご褒美にして、腸や健康に良いお菓子を選ぶ工夫が大切です。
また、意外と水分不足で便秘になっている可能性も考えられるので、日頃からこまめな水分補給を意識して下さい。
親子で腸活に取り組んで便秘解消を目指そう
子どもが便秘に悩む主な原因は、幼少期の無理なトイレットトレーニングや、学校でうんちをしにくいなどの要因からトイレを我慢してしまうことです。
まずは今のうんちの状態を把握し、毎日排便しやすい環境づくりや食事の工夫が大切です。親子で一緒に腸活に取り組み、快便で健康な毎日を過ごしましょう!
引用
*1:小学生の排便と生活習慣に関する調査(2017)/NPO 法人 日本トイレ研究所
*4:日本小児栄養消化器肝臓学会パンフレット(こどもの便秘)