「子どもの健やかな成長」は、お母さんの1番の願いです。特に毎日食べる食事は、子どものこれからの成長をサポートする大切なものであり、最も気をつかうところでもあります。

一方で、

「具体的にどんな栄養素が子どもにとって大切なの?」

「大人と子どもで必要な栄養素に違いはあるの?」

と、このような疑問やお悩みを持つママも少なくありません。

そこで、大切な子どもの成長のために意識して摂りたい栄養素を紹介します。ぜひ、子どもと一緒に楽しく食事をしながら、健やかな成長を見守りましょう!

成長期の子どもは栄養バランスが大切!

成長期の子どもは、なんといっても“栄養バランス”が大切です。

特に成長期は肉体的な成長に加えて、身体活動量も活発になります。よく動き、よく遊び、よく寝る…そのため、子どもの成長期には、実は必要な栄養素が不足しやすくなることも。栄養バランスの乱れや不足は健やかな成長の妨げになるほか、風邪や感染症への抵抗力が弱くなる可能性もあります。

そこで、子どもが元気に成長するために必要な栄養素の中でも特に重視すべき7つの栄養素についてお話します。

子どもの食事で重視したい栄養素は?

成長期の子どもの成長には、栄養バランスがいい食事が鍵を握ります。成長期の子どもに必要な栄養素を知って、子どもの健やかな成長を手助けする食事内容を意識してみてください。

 

①タンパク質:体を作る成分

タンパク質は筋肉や骨、血液や成長ホルモンなど体を構成する主成分になる栄養素です。体の調子を整えたり、熱やエネルギー源になったりと子どもの成長に欠かせません。

タンパク質が不足すると、体の成長に影響が出てしまう、免疫力が低下するなどの可能性もあります。そのためタンパク質は、成長期の子どもには欠かせない栄養素です。

【タンパク質を含むおすすめの食材】

鶏肉・卵 ・白身魚 ・乳製品 ・豆腐、豆乳などの大豆製品

②鉄:血液の材料となる

鉄は、血液の材料となる栄養素です。赤血球中のヘモグロビンに含まれており、全身に酸素や栄養素を届けています。

鉄は子どもの急激な成長に伴い、必要量が増加します。(*1)そのため、成長期の子どもは、鉄が不足してしまう子が多いようです。

鉄が不足すると、酸素が全身に行き届かず、「溶血性貧血」や「鉄欠乏性貧血鉄」などの貧血につながってしまいます。また鉄は吸収効率が低く不足しやすい栄養素なので、積極的に摂る必要があります。

【鉄を含むおすすめの食材】

●吸収効率が良いもの(ヘム鉄): レバー ・赤身肉 ・あさり ・マグロ、イワシなど

●吸収効率がそこまで高くないもの(非ヘム鉄):ほうれん草 ・小松菜 ・大豆製品

主に植物性食材に含まれる非ヘム鉄は、吸収効率がそこまで高くないですが、ビタミンCやクエン酸と一緒に摂ることで吸収率がアップします◎

③カルシウム:骨や歯を作る成分

カルシウムは、骨や歯を作るために必要な成分です。骨や歯の99%は、カルシウムからできており、骨はカルシウムの貯蔵庫的役割を果たしています。

またカルシウムには、筋肉や心臓の動きを正常に保つことや、免疫機能を助ける働きがあります。そのためカルシウム不足は、十分に発育できなくなるほか、筋肉の正常な動きを妨げる可能性があります。

そのため、小さな頃からカルシウムをしっかり摂って、骨の中に貯蓄させておくことが大切です。

【カルシウムを含むおすすめの食材】

・チーズ、ヨーグルトなどの乳製品 

・小魚やイワシなど、骨ごと丸ごと食べる魚類 

・小松菜などのアブラナ科の野菜

④ビタミンA:皮膚や粘膜の健康を守る

ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を守る働きを担う脂溶性ビタミンです。食材では「βカロテン」などの形で含まれており、食べた後に体内でビタミンAに変化します。

またビタミンAには、免疫力を高める働きもあります。ビタミンAが不足すると、夜盲症や角膜乾燥症、感染症にかかりやすくなるなどのリスクもあるため注意しましょう。

【ビタミンAを含むおすすめの食材】

・緑黄色野菜(トマト、ピーマンなど) ・レバー

⑤ビタミンD:骨を作る手助けをする

ビタミンDは、骨や歯を作るカルシウムやリンを手助けする栄養素です。カルシウムと一緒に摂取することで、丈夫な体を形成する重要な役割を担っています。

またビタミンDは、太陽の光を浴びることで皮膚からも生成される栄養素です。しかし最近では、過剰な紫外線予防対策などによってビタミンD不足の子どもが増えているともいわれています。

ビタミンDが不足すると、子どもは丈夫な骨を形成できなくなる「くる病」の原因にもなるので、外で積極的に遊ばせることも大切です。

【ビタミンDを含むおすすめの食材】

・サンマやアジなどの魚類 

・きのこ類

特にきのこ類(しいたけなど)は、天日干しにして太陽の光に当てることで、ビタミンDの量がUPするのでおすすめです。

⑥良質な脂質:細胞を作る・脳の働きをよくする

良質な脂質は、細胞を作ったり脳の働きをよくしたりする役割があります。熱やエネルギーになる他、細胞膜の構成成分や血液成分になるなど、重要な役割を担う栄養素です。

脂質を構成する「脂肪酸」には、バターやお肉に含まれる「飽和脂肪酸」とさんまやイワシ、ナッツ類に含まれる「不飽和脂肪酸」の2種類があります。この2つの脂肪酸のうち、積極的に摂りたいのが「不飽和脂肪酸」です。

【不飽和脂肪酸を含むおすすめの食材】

・青魚(さば、さんま、イワシなど)

・植物性の油(オリーブオイル、アマニ油)

・ナッツ類(アーモンド、くるみなど)

 ※ナッツ類は小さい子の場合アレルギーなどの問題があるので、かかりつけのお医者さんに相談、あるいは大きくなってから食べるのが良いでしょう。

⑦食物繊維:子どもの便秘予防に必須

食物繊維は、炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルなど5大栄養素に次ぐ「6番目の栄養素」とも呼ばれています。難消化性の成分で、うんちのかさ増しや腸内細菌のエサになり、腸活には欠かせない栄養素です。(*2)そのため、子どもの便秘予防には必須の栄養素です。

ただし、食物繊維は野菜に含まれているものが多く、野菜嫌いさんや偏食さんは不足しやすいため、料理に混ぜ込むなどの工夫をしましょう。

【食物繊維を含むおすすめの食材】

・根菜類(硬いものはピューレにするなど) 

・大豆製品 

・穀類 

・野菜、果物全般

参考:免疫力は外遊びから?子どものうちから自然と菌に触れることの大切さ

栄養素をしっかり補って子どもの成長を一緒に楽しもう!

子どもの健やかな成長には、毎日の食事が大切です。成長期の子どもは体が大きくなるスピードもはやく、栄養素が不足してしまいがちなので、必要な栄養素を積極的に摂りましょう。

また食事は、ただ栄養素を意識するだけではなく、家族で食卓を囲むことも大切です。近年はライフスタイルの多様化から、個食(孤食)や欠食をする子どもが増えています。家族で「おいしいね」と、同じ食事を共有する楽しみが、子どものココロの栄養にもなります。

また「食育」の意味も込めて、地域の食材を楽しむことも意識してみてくださいね。(*3)子どもに必要な栄養をしっかり補って、子どもの成長を一緒に楽しみましょう!

引用

*1:稲山貴代(2020)ライフステージ栄養学、建帛社

*2:食物繊維の必要性と健康、e-ヘルスネット

*3:食生活指針、厚生労働省